【知らないと損】燃料費調整額は電力会社によって違う?知らないままだと高額な電気代を請求されます!

電力会社
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電気代の高騰に大きな影響を与えているのが「燃料費調整制度(燃料費調整額)」です。とはいえ、燃料費調整制度って難しくてよくわからないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は「燃料費調整額とは何か?」「燃料費調整額は電力会社によって違うのか?」「結局どこの電力会社で契約するのがお得なのか?」といった内容を解説します。

燃料費調整額ってそもそも何?

燃料費調整額とは

燃料費調整額を理解する為には燃料費調整制度について理解しておく必要があります。燃料費調整制度とは発電コストを適切に電気料金に反映することを目的としている制度です。

そしてこの制度に基づいて電気料金に反映されている金額が「燃料費調整額」です。燃料費調整額は発電コストが高い時期は電気料金に上乗せされますが、逆に発電コストが安い時期は電気料金から差し引かれます。市場価格を電気代に適切には反映できるという側面から、基本的には消費者にも電気事業者にもメリットがある制度と言えます。

なぜ燃料費調整額が高騰しているのか?

燃料価格が高騰すると燃料費調整額も高騰することはご理解いただけたかと思います。とはいえなぜこれほどまでに燃料費調整額は高騰してしまっているのでしょうか?それには日本の発電事情が大きく影響しています。

というのも日本は発電時に使用する燃料の多くを輸入に頼っている為、世界の燃料価格の影響を大きく受けます。つまり燃料の輸入価格が高騰すれば発電コストも高くなり、結果として消費者に燃料費調整額として請求されるというわけです。

燃料費調整額の反映タイミング

燃料費の価格が燃料費調整額に反映されるタイミングにも注意が必要です。燃料費調整額は原油・LNG・石炭それぞれの3カ月間の貿易統計価格にもとづいて平均燃料価格を算定した上で計算されます。つまり燃料費価格が実際の料金に反映されるのは3~5ヵ月後となります。

引用元:Looopでんき「電気料金に含まれる「燃料費調整額」とは?仕組みと役割について解説」

燃料費調整額の計算方法

次に燃料費調整額の計算方法を紹介します。燃料費調整額は電気使用量に応じて電気料金に反映されます。計算式は以下の通りです。

燃料費調整額の算出式

燃料費調整額(円)=燃料費調整単価(円/kwh)×電気使用量(kwh)

例をあげると、2022年8月の東京電力の燃料費調整単価は5.10円/kwhでした。電気使用量が300kwhだった場合の燃料費調整額は「5.10円/kwh×300kwh=1,530円」となります。2021年8月の東京電力の燃料費調整単価は-1.44円/kwhだったのでいかに燃料費調整額が高騰しているかがわかります。

ちなみにですが、東京電力の2023年1月の燃料費調整単価は12.54円/kwhと発表されています。とんでもない高騰スピードです。

燃料費調整額は電力会社によって違うの?

前提としてインターネットの古い情報には注意が必要です。昨今の燃料価格の大幅かつ急激な変動に伴い、電力会社の燃料費調整額に対する規約が変更されています。古い情報を鵜呑みにしてしまうと思わぬ罠が潜んでいる可能性があるので最新の情報をチェックすることが重要です。

地域毎に燃料費調整額が違うという解釈はNG

私がインターネットで検索してよく目にした情報が「燃料費調整額は地域毎に異なる」という内容です。確かに地域の電力会社毎に燃料費調整単価の算定方法が異なる為、燃料費調整額が地域毎に異なるというのは部分的には正しいです。

ただし「地域内の電力会社であればどこも燃料費調整額が同じというわけではない」というポイントはしっかりと抑えておきましょう。確かに2~3年前であれば燃料価格が安定しており、どの電力会社も同じ算定基準で燃料費調整単価を算定していた為、この認識でも問題はありませんでしたが、今は状況が違います。電力会社が経営を維持する為に燃料費調整額への取扱いを各々で定めています。

その為、今は「電力会社によって燃料費調整単価(燃調費調整額)が違う」という認識を持っておくようにしましょう。

燃料費調整額には上限が設定されているという解釈は危険

燃料費調整額には経済産業省資源エネルギー庁によって上限金額が「基準燃料価格の50%」と設定されています。逆に下限はありません。例えば、基準燃料価格が45,000円の場合、発電コストが50%プラスした67,500円を上回る部分については調整ができません。上回った分の費用は電力会社が負担します。

ただしここで注意点があります。燃料費調整額の上限は全ての電力会社に適用されるわけではありません。この上限が適用されるのは各地域の送電網を管轄している下記地域電力会社の規制料金プラン(従量電灯A,B,C)のみです。

地域電力会社一覧

東京電力、関西電力、中部電力、北海道電力、東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力

新電力会社(地域電力会社以外の電力会社)の料金プランは燃料費調整額の上限を撤廃しているので、この上限金額が適用されません。

そして上限金額が適用されないのは地域電力会社の規制料金(従量電灯)以外の料金プランも同様です。地域電力会社の規制料金プラン以外の料金プランは自由料金プランと呼ばれ、こちらのプランには燃料費調整額の上限が適用されません。この点を勘違いしている方が多い印象です。地域電力会社だから安いというわけではありません。

独自燃料費調整制度に注意

燃料費高騰に対する電力会社の対応策には燃料費調整金の上限を撤廃する以外の方法があります。それは独自燃料費調整制度(以下、独自燃調)と呼ばれる会社独自の計算式で求めた燃料費調整額を電気代に上乗せして請求するという方法です。独自燃料費調整制度では燃料費調整額という項目ではなく「電源調達調整費」といった別の請求項目として請求される場合が多いです。

独自燃調によって請求される金額に上限設定はありません。その為、燃料費の市場価格に連動して青天井に電気代が高くなるリスクがあります。また独自で燃料費調整制度を作るくらいですから、通常の燃料費調整制度で求められる燃料費調整額よりも独自燃調の方が金額が高くなるように設定されています。

燃料価格が高騰している現在、独自燃調を採用している電力会社と契約するのはリスクが高すぎると言えるでしょう。(燃料価格の高騰が落ち着いてきた後もメリットは皆無と言っていいかもしれないですが…)

独自燃料費調整制度を導入している企業

グリムスパワー・グランデータ・アースインフィニティ・新日本エネルギー・千葉電力・Q.ENESTでんき等
※ここに記載されているのは一例です。新電力会社と契約する際はご自身でご確認ください。

結局どこの電力以外者と契約するのがいいの?

今一番安いのは地域電力会社の規制料金プランだが問題も…

結論から言うと、2022年12月時点で最も安く電気を使用できるのは地域電力会社の規制料金プラン(従量電灯A,B,C)です。規制料金プランだけはどれだけ燃料費の市場価格が高騰しても燃料費調整制度の上限設定を守らざるを得ない為、電気代が青天井に高くなることはありません。

地域電力会社の料金プランは他の新電力会社と比較すると若干高めに設定されていますが、燃料費調整額を含めたトータルの電気代を考えた時にほとんどの新電力会社よりも安く電気を利用できます。(その分、地域電力会社の決算が赤字になっている現状なので…)

しかし最近問題になっていることがあります。それは地域電力の規制料金プランへの申込が電話のみでしかできないにも関わらず、全く電話が繋がらないという問題です。私も東京電力エナジーパートナーの従量電灯プランに申込をしようとして電話をかけましたが、何度チャレンジしてもコール音すら鳴らずに自動音声が流れました。

推測の話になりますが、経営的な観点から地域電力会社は規制料金プランで契約をされることを望んでいないのかもしれませんね。気になる方は管轄地域の地域電力会社の規制料金プランの申込ダイヤルに電話してみてください。

ちなみに東京電力の番号はこちら:0120-995-001

規制料金プラン以外で最も安い電力会社を探すのがおすすめ

規制料金プランが今一番安いのは間違いないですが、申込ができないのでは全く意味がありません。特に一刻も早く電力会社を切り替えたいと考えている方にとっては多大のストレスがかかります。

そこで妥協案として提案するのが規制料金プラン以外で最も安い電力会社を探すという選択肢です。ただし独自燃調を採用していている電力会社は除外してください。あくまで燃料費調整額の上限を撤廃している電力会社の中から最も安い電力会社を探すのがおすすめです。

ただ自分で「各電力会社のHPをみて」「料金計算をして…」となると相当な労力と時間がかかります。そこでおすすめしたいのがエネチェンジの料金シミュレーターを使う方法です。現在の自分の契約している電力会社と比較して電気代が安くなる電力会社をランキング形式で表示してくれます。もちろん使用量は無料です。

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