電気料金のメニューには「従量電灯型」と「市場連動型」の2つのプランがあることは知っていますか?
「従量電灯型」プランは大手電力会社等で使われている料金プランで、契約アンペア数に応じた基本料金と1ヵ月に利用した電気の総量に応じた電力量料金がかかるという料金体型です。基本的には電力量料金が3段階制になっていて、電気の使用量が多くなるにつれて1kwhあたりに単価が高くなっていくのが特徴です。
基本的には従量電灯型プランで契約している方が多いと思うわよ!
それに対して「市場連動型」プランは一部の新電力会社で使われている料金プランで電力量料金の単価が市場価格と連動して変動します。
しかし、市場価格と連動して単価が変動するといっても、よくわからないという方も多いのではないでしょう?そこで今回は「市場連動型」プランについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
Table of Contents
市場連動型プランって何?
市場連動型プランとは?
まずは市場連動型プランとはどういうプランなのかを理解しましょう。市場連動型プランとは、先述した通り、電力の市場価格と連動して単価が変動する料金プランです。市場価格とは、日本卸電力取引所(JPEX)で取引されている電力価格のことです。
電気料金単価が固定の従量電灯型プランに対して、市場連動型はプランは単価が固定されておらず、JPEXの取引価格に連動して、30分毎に電気料金単価が決まります。
ここで誤解しがちなのが、燃料調整費制度です。こちらは市場連動型プランの料金とは別のものなので、混同しないようにしましょう。
市場連動型プランのメリット
次に市場連動型プランのメリットを紹介します。
- 市場価格が安くなれば、電気代が安くなる
- 節約効果が大きい
市場価格が安くなれば、電気代が安くなる
市場価格が安い状態が続いている、もしくは市場価格が安い状態の時に電気を使うことができれば電気代が安くなります。しかし、こちらはメリットである一方、市場価格が高くなった際には電気代が高くなることを意味しているので、表裏一体であると言えます。
昨今の世界情勢下では例外ですが、基本的には市場連動型プランの電力量単価は年間を通して考えると、従量電灯型よりも安くなりやすい傾向にあると言われています。
節約効果が大きい
従量電灯型プランではいつ節約をしても、料金単価は固定なので節約効果は一定です。しかし市場連動型プランの場合は市場価格が高くなりやすい時間帯に節電をすることでより大きな節約効果を期待できます。
例えば、電気を使う人が多くなる夜間はJPEXの市場価格が高くなりやすい傾向にあります。その為、夜間に電気を使う場合の料金単価が高くなります。しかし、逆に言えば、夜間に電気を使わなければ、大きな節約効果を期待できるということです。自分の生活の工夫次第で大きく電気代を抑えられる点はメリットと言えるでしょう。
市場連動型プランのデメリット
最後に市場連動型プランのデメリットを紹介します。
- 市場価格が高くなれば、電気代が高くなる
- 請求がくるまで、正確な電気料金がわからない
市場価格が高くなれば、電気代が高くなる
こちらはメリットでも紹介した通り、市場価格が高くなると電気代が高くなってしまうのが、市場連動型プランのデメリットです。
特に昨今の世界情勢の影響で、発電の原料費が高騰しており、電気の市場価格もそれに合わせて高騰しております。つまり今市場連動型プランの契約をしてしまうと電気代がとんでもなく高額となってしまいますので、注意が必要です。
請求がくるまで、正確な電気料金がわからない
市場連動型プランは料金単価が30分置きに変動していくので、自分で料金単価を細かく把握することができません。市場価格を逐一予測できる方であれば、大体の電気代を予測できると思いますが、基本的には困難でしょう。
その為、電力会社から請求が来るまでその月の電気料金がわからないうのもデメリットと言えます。
市場連動型プランを採用している新電力会社はどこ?
ここでは市場連動型プランを採用している電力会社を紹介します。ただし、ここで紹介する会社は一部なので、ここに記載されていない電力会社がすべて従量電灯型プランを採用しているわけではないのでご注意ください。
市場連動型プランを採用している電力会社
自然電力、ダイレクトパワー、テラエナジー、ハチドリ電力等
電気料金の一部が市場と連動するプランを採用している電力会社
日本テクノ、リミックスポイント、ハルエネでんき、みんな電力、おトクでんき、ジニーエナジー、アスエネ、エフエネ、グランデータ等
電気代の請求書に「市場連動型」「燃料調整型」の記載がある方は市場価格に連動したプランなので、不安な方は一度自分自身で確認してみましょう。
市場連動型プランを契約している方は、現在の世界情勢の影響を受けて、電力会社の切り替えを検討するというのも一つの手です。エネチェンジでは自分の電気使用量をシミュレーターで計算した上で、最適な電力会社を探すことができます。ぜひ活用してみてくださいね。
▷電力会社を比較する新電力会社の電気代は今後も高騰する?
最後に今後も電気代は高騰していくのか、という点について解説していきます。
市場連動型プランを採用している電力会社の場合
「市場連動型」プランを採用している電力会社の電気代は、今後も高騰したままの状況が続くと考えられます。というのも「日本の発電量の約8割を占めている火力発電の燃料費が高騰しているから」です。燃料費が高騰している理由は次の通りです。
- 新型コロナウイルス禍からの経済回復に伴う電力需要の拡大
- ロシアによるウクライナ侵攻
- 急速な円安の加速
燃料費の高騰について、もっと詳細を知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
▶大手電力会社が7月の電気料金を値上げ…なぜ値上げするのかをわかりやすく解説
従量電灯型プランを採用している電力会社の場合
「従量電灯型」プランを採用している電力会社の電気代は、一部のエリアを除き、料金プランの変更がない限りは基本的に高騰する可能性はありません。燃料費調整制度によって、多少市場の影響は受けますが、東京電力、中部電力、北海道電力エリア以外は燃料費調整額の上限に達している為、これ以上電気代が上がる可能性はないからです。
電力の市場価格が高騰している現状においては、従量電灯型の料金プランを採用している電力会社と契約することが望ましいでしょう。
このブログでは従量電灯型の料金プランを採用しているおすすめの電力会社をエリアと世帯数別で紹介しております。興味のある方はぜひ参考にしてください。
▶【2022年完全版】東京電力(関東)エリアでおすすめの電気会社まとめ【世帯人数別】
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